2023年4月に専門統計調査士に初受験で合格しました。
試験結果
65点で合格のところ85点でした。
調査企画、調査票作成 88%
標本設計と結果の推計、データの整理 86%
調査の種類と特徴、調査手法 77%
データ利活用の手法 92%
合格に至るまでの勉強方法
勉強期間約1ヶ月、総勉強時間は20時間程度です。
勉強に使った教材は2つです。
- 公式テキスト
- 過去問題集
公式テキストと過去問題集の使い方
基本戦略は統計調査士と同じです。
さらに言うと本番にはテキストの練習問題および過去問題集とほぼ同じ問題が2,3問出題されたのを確認しましたので、合格確率をあげるためにぜひ活用しましょう。
1.2.はセットです。
まず過去問題集を解きます。最初は5割くらいしか解けないと思いますが、それで大丈夫です。
解けなかったところ、あるいは合っていても正解の理由を自分の言葉で説明できないときには付箋をつけておき、解答解説を読み込みます。
解説がしっかりとしている部類の問題集ですが、もし解説で不足感があったら、公式テキストやwebで調べて参照し理解を深めます。私は解説を読むだけだと知識が定着しにくいので、ノートに解説を自分の言葉で噛み砕いたりして覚えました。
過去3回分解き終わったら、2週目に入ります。2週目以降は付箋のついた問題だけやればいいです。(当てずっぽうではなく理由つきで)解けるようになったら付箋を外します。
それを何度も、付箋がなくなるまで問題集と解説を行ったり来たりします。これに15時間くらいかけました。
基本これで合格ボーダーには達せられると思います。
合格への近道
本資格試験の合格点は65点、問題数は40問なので、26問正解すればよいです。
そのため合格が目標であれば、落としてはならない設問を確実に取りに行く、という戦略も有効です。
例えば、統計学をあまり学んでこなかった場合「次のうち回帰式の記述として適当でないものを選べ」というような設問は捨ててもいいと思います。
その代わり、覚えないとできないが、ギリギリ一夜漬けレベルで身につくであろう以下のような設問を確実に得点できるように対策すべきです。(電卓持ち込み可能)
- クロス表の読み解き
- 標準偏差
- 標準誤差
- 年平均増加率
クロス表の読み解き
ポイントは「母数となる数字がどこか」に尽きます。問題文で「~のうち」が指し示す箇所が表側にあるのか表頭にあるのか、まずは特定できるように過去問を繰り返し解きましょう。
標準偏差
過去に複数出題されているのは「10人でテストをした平均値と標準偏差はわかっている。あとから追加でテストを受けた学生がいるが、標準偏差はどうなるか」というような問題です。ある程度パターン化されているので、解法を覚えたもの勝ちです。
分散 = 二乗平均 – 平均の二乗
分散の平方根が標準偏差なので、この式が覚えられればあとは判明している数字を当てはめて変形していくだけです。
標準誤差
標準誤差 = p(1-p)/n の平方根 ※pは比率、nは標本サイズ
これも1,2問は出題されます。覚えてしまえばラッキー問題に変わります。
加えて「95%の信頼水準で」となったら、求める標準誤差を1/2にすれば導けます。
年平均増加率
まずは、最終値 / 初期値 を求めます。
試験に出るときは「4年増加率」か「8年増加率」しか出ないと思われますので
4年増加率なら、 「最終値 / 初期値」の4乗根 (電卓の√ボタンを2回押すだけ)
8年増加率なら、 「最終値 / 初期値」の8乗根 (電卓の√ボタンを3回押すだけ)
で求められます。
最後に
どの試験もそうですが、基本は過去問で頻出のテーマやキーワード、設問形式に慣れることが最も合格への近道です。
そして合格ラインを目指すだけなら、手順を覚えれば正解に至れる設問を確実に得点できるような対策をおすすめします。
これから受験される方の合格を祈っています。