村上醍醐です。
世間の子育て中のパパは、子どもからどんな本を読んだら良いのか、と聞かれて答えられますか?
きっと即答できれば、子どもからの信頼もUPすること間違いありません。
これまでに数千冊の本を読んできた私が「読んで良かった」と思ってもらえるような本を数冊紹介します。
今回は高校生向けです。
高校生は、大学生・社会人と大人の入り口に立っており、自分の力で今後の人生を切り拓いていかなければなりません。
そんな高校生には、「自分で考える」ことのきっかけになるような本を薦めたいと思います。
もちろん、読書感想文の題材にも適していると思います。
1.世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率
農業本ブームのなかで燦めきを放つ理論編! カロリーベースの自給率を使うのは世界でも日本だけ。 予算ぶん捕りのための農水省の陰謀だった。 日本農業は、中国、インド、米国、ブラジルに次いで世界5位だ!
「食料自給率」「農業」「農家」のこと、何も知らなかったんだなぁ、と思い知らされる問題提起力のある一冊。「学校で習うこと」の限界について考えさせられ、自分で学び、考えを深めていかないといけないことに気付かされます。農業などの一次産業はもちろん、食品関係の仕事に就きたいと考えている高校生にはぜひ一読してほしい。
2.自分のアタマで考えよう
月間200万PVを誇る人気ブログ「Chikirinの日記」の筆者による初の完全書き下ろし。 ユニークな記事を生み出す独自の思考法を公開します!
大人からは「よく考えろ」と言われるけれども、そもそも「考える」ってどういうこと?をわかりやすく伝えている一冊。非常に説得力があり、頷ける箇所が多数あります。大事なのは情報ではなく、意思決定のプロセス(≒判断基準)。データ分析する際のキーワードは「比較」。その基本は「縦(=時系列)と横(=他者)」・・・など、学校で学べない「考える方法論」がいくつも詰まっている良書です。
3.自分の答えのつくりかた―INDEPENDENT MIND
どうやって考え、行動するか。 ベストを尽くす方法がわかる。 ベストセラー『世界一やさしい問題解決の授業』著者、渾身の第2作!世間の常識に流されずに、考え抜き、行動する力が身につく! 論理思考、情報収集、価値判断、決断と実行……どこで何を考え、どんなツールを使うのか? 「主人公ピンキーの挫折と気づき」「両親、友だち、コーチが教えてくれたこと」「Mr.B、迫真の授業」・・・主人公が段階的に成長していくストーリーを通じて、「考え・行動する」ためのポイントが具体的にわかる。
これもピラミッドストラクチャといった論理思考等の考え方の教科書的な一冊。ストーリーを展開しながら物事の価値判断や判断基準をマンで行くのですが、読み物としてもすばらしいです。ぜひ高校生には、「主体性スイッチ」という言葉を覚えてもらいたい。
4.夢をかなえるゾウ
ダメダメな僕のもとに突然現れた、ゾウの姿をしてなぜか関西弁で話す、とてつもなくうさん臭い神様“ガネーシャ”。聞けば、ナポレオン、孔子、ニュートン、最近ではビル・ゲイツまで、歴史上のキーパーソンは自分が導いたという…。しかし、その教えは「靴をみがく」とか「コンビニで募金する」とか地味なものばかり。こんなんで僕は成功できるの!?TVドラマ化、アニメ化、舞台化された、ベスト&ロングセラー。過去の偉人の具体例から導き出される、誰にでもできる超実践的な成功習慣を小説に織り込んだ、笑って、泣けて、タメになる、まったく新しいエンターテインメント小説。
先述3冊とは違い、これはフィクション小説です。有名な作品ですが、いろいろなメディアミックスもされるような作品にはやはりそれなりの理由があります。一言でこの本を表すなら「笑って」「泣けて」「ためになる」エンタメ小説です。
5.フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで
17世紀、ひとりの数学者が謎に満ちた言葉を残した。「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」以後、あまりにも有名になったこの数学界最大の超難問「フェルマーの最終定理」への挑戦が始まったが―。天才数学者ワイルズの完全証明に至る波乱のドラマを軸に、3世紀に及ぶ数学者たちの苦闘を描く、感動の数学ノンフィクション。
理系学生に特にオススメしたいところですが、文系でも問題なく読み進められます。この本で学べるのは「フェルマーの最終定理」の証明内容ではなく(もちろんそれは描かれているのですが)、証明に至るまでの数学者たちの歴史とドラマです。人生を捧げるほどなにかに夢中になれることを幸福さに触れることができるでしょう。
6.天地明察
徳川四代将軍家綱の治世、ある「プロジェクト」が立ちあがる。即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く―。日本文化を変えた大計画をみずみずしくも重厚に描いた傑作時代小説。第7回本屋大賞受賞作。
括りでいえば「時代小説」になるのですが、高校生でも読みやすい部類かと思います。映画にもなったので、知名度は高いはずです。「フェルマーの最終定理」に似た歴史的なドラマが描かれています。私はこの本から「信念を貫き通すことの尊さと難しさ」を感じました。ぜひ進路を決めた高校生も、まだ迷っている高校生もそれぞれに響くところがあると思う作品です。
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まとめ
1冊でも気になる本が見つかれば幸いです。
本は自分の人生だけでは得られない経験に触れることができる稀有なツールです。
ぜひ、いろいろな世界観に触れ、そして浮き彫りになる「自分らしさ」に気づいてほしいと思います。