村上醍醐です。
フリマアプリで出品してみると、マーケティングの一端にふれることができます。
わかりやすいところでいうと、マーケティングの4Pを肌で感じることができます。この記事ではフリマアプリで学べる「マーケティングの4P」について解説します。
マーケティングの4Pとは
マーケティングの4Pとは、マーケティング戦略の立案・実行プロセスの1つである、マーケティング・ミックスに関連する要素であり、
- Product(プロダクト:製品)
- Price(プライス:価格)
- Place(プレイス:流通)
- Promotion(プロモーション:販売促進)
の頭文字をとってまとめられるものです。
仮になにか1つ家にある不用品をフリマアプリで売ることを想定してみましょう。
Product(プロダクト:製品)
品質・デザイン・ブランド名・パッケージ・サービス・保証までを含めて製品と考えます。
品質:
不用品……つまり一度人の手に渡った中古品ということになりますが、そうすると使用度合いが気になるところです。未使用に近いほど価値が高いわけですね。
また、フリマアプリだと「商品名」「画像」「商品説明文」が主な製品要素となるので、なるべくわかりやすくキャッチーな商品名・画像を用意すべきです。
また商品説明文には、買う人が気にするであろう情報は書いておきます。
・いつ買ったものか?
・保管方法
・傷の有無 など
別のテクニックとしては、出品に至った理由やストーリーがあると買う方は買いやすいです。
例としては、ただ「新品の子供服です。買ってください。」よりは「買ったもののサイズアウトしてしまったので手放すことにしました。」のほうが、買う行為に正当性が生まれやすいのはおわかりになりますでしょうか。
Price(プライス:価格)
販売するうえでの価格です。価格を決定する過程では、「顧客が購入してくれる価格なのか」「製品価値との整合性はあるか」「適正な利益を得られる価格であるか」ということの慎重な検討が不可欠となります。
フリマアプリで売るのに当たっては市場調査は欠かせません。
具体的には、以下の視点です。
・同じ商品が今いくらで売りに出されているか?
・同じ商品が過去いくらで買われているか?
・同じ商品がAmazonなどで新品でいくらで売られているか?
価格を決めるに当たっては、安くすればするほどすぐ売れますが、適切な利益が得ることも考えなくてはなりません。
フリマアプリでは通常、販売手数料(売価の3-10%程度)と送料(出品者持ちの場合)を加味して値付けする必要があります。
Place(プレイス:流通)
製品を販売する場所です。フリマアプリであれば必然的にインターネット上の運営サイト上がそれにあたります。
実店舗であれば、コンビニ・スーパーなどです。
今回はフリマアプリですが、それぞれにもメリット・デメリットがあります。
3大フリマアプリとしてメルカリ、ラクマ、paypayフリマで比較してみます。
下記を勘案しつつ、ベストな販売経路を考えます。
もちろん同時にいくつも出品するのもOKですが、出品や他サイトで売れたら削除するなどの手間がかかったり、複数サイトで同時に購入されてしまったときは対応が面倒になったりとそれなりのリスクが伴うので注意です。
【メルカリ】
・メリット:ユーザー数が多いので、割とマイナーなものも売れやすい
・デメリット:販売手数料が10%と割高
【ラクマ】
・メリット:販売手数料が3.85%とメルカリより割安(利益確保しやすい)
・デメリット:ユーザーがメルカリより少ないので、売れない商品は全然売れない
【paypayフリマ】
・メリット:2019年現在、キャンペーンが多くポイント還元されやすい
・デメリット:ユーザーがメルカリより少ない。販売手数料は10%と割高。
新商品や話題の商品、あるいは10000円以上の高額商品などはラクマで利益確保する方向性のほうが良い場合が多いです。
キャラクターグッズだったり、特定の層向けの商品なら、メルカリのほうが見つけてもらいやすいので、取引に至りやすいです。
また、考え方によってはジモティーという選択肢もありです。特に大型のもの(ソファなどの家具や自転車)は送料もかかるし捨てるにしても費用がかかるので、ジモティで募集すると、無料で取りに来てくれたりします(モノによってはもちろん売れます)。
販売手数料が気になるなら、自分で販路を開拓する(SNSで募集する、販売サイトを構築する)というのも考えられなくはないですが、集客という高い壁があります。
ユーザーが多く商品が手に取られる可能性が高いというだけで、メルカリは余りあるメリットがあります。
Promotion(プロモーション:販売促進)
認知を促したり、購入の後押しをするマーケティング活動です。
真っ先に思い浮かぶのは「値引き」でしょう。もちろん、安くすることで買われる確率が上がります。
基本テクニックとしてはフリマアプリ上のキャンペーンに乗じてキャッシュバック分を値引きするなどの施策が考えられます。
あとは、価格を下げずに価値を上げる方法です。
一例としては、「おまけをつける」ですが、商品価値を上げるような魅力的なおまけというのはなんだろう?ということを考える必要があります。
1つの考え方は「関連性」です。
例えば中古スマートフォンを売るときは、「画面フィルム」や「ケース」を一緒につけるという施策です。
まとめ
以上のようにフリマアプリで1つの商品を売ろうとするだけでも、実は(知らないうちに)いろいろな要素を考えて掛け合わせて実行しています。
これをマーケティング用語で「マーケティングミックス」といいます。
知らない人との直接のやりとりということで、トラブルもなくはないのですが(私も商品にイチャモンつけられて泣く泣く値引きしたケースがあります)、世間で言われているよりはそういうことは稀なので、ぜひチャレンジしてほしいと思います。