村上醍醐です。
これからは誰もが動画を発信する時代
有名ブロガーが次々とYou Tubeに参戦しており、自己表現としての動画コンテンツはかなりハードルが下がってきたことを実感しています。
テレビからインターネット、ユーチューバーなど、これまで動画コンテンツは、「優れたクリエーターが作るコンテンツを見て楽しむもの」でしたが、これからは「誰もが動画で自分を発信する」時代が到来しつつあると思います。
その理由の一部を今回はまとめてみます。
子育てをする身としては、これから我が子が生きるであろう世の中の動きを見据えつつ、然るべき準備・教育をしていくつもりです。
最近You Tubeに動画を投稿し始めた有名ブロガー
イケダハヤトさん
坂内学(マナブ)さん
「これからは動画の時代だ」と考える理由
You Tubeは一般的になってずいぶん経ちますし、ニコニコ動画からも多くのクリエーターが発掘されました。これまでだって十分「Web動画の時代」だったと言えるかもしれません。
でも、個人的にはここから数年はもっと爆発的にWeb動画の発信と視聴が増えると思っています。
そう考える理由は、いろいろな要素がありますが、今回は技術的な視点から2つご紹介します。
「5G(第5世代移動通信システム)」の到来
「5G」とは10Gbps以上の通信速度、最小限の遅延、99.999%の信頼性を目標とする次世代無線通信システムです。ドコモが2020年開始を目標としています。
5G(第5世代移動通信システム) | 企業情報 | NTTドコモ
これがリリースされて何が起きるかというと、高速化、大容量化など様々なメリットがあるとされていますが、動画の観点で最も重要なのが、低コスト化・省電力化と言われています。
パソコンやスマホで動画を見ることが増えたとはいえ、「外出先では通信量が気になる」「バッテリーが減る」といった不安要素が拭いきれず、結局自宅などのWi-Fi環境でしかWeb動画を見ない、という人も多いでしょう。
自分もまさしくそのタイプです。
つまり、Web動画、ことモバイル動画はまだ実質的には有料であると言わざるを得ません。まだまだこの点においては、テレビが圧倒的に優勢です。
総務省情報通信政策研究所「平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」でも、若年のテレビの行為者率*1に着目してみると、10代でも70%はテレビをリアルタイムで見ています。(ただし視聴時間は確実に年代差があり、そして減少傾向です)
(出典)総務省情報通信政策研究所「平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
総務省|平成29年版 情報通信白書|主なメディアの利用時間と行為者率
すぐに速度制限にひっかかってしまうから、モバイル通信で動画を(見たくても)見れない人たち。5G技術で、この悩みが解消されたら・・・企業はもっとWeb動画マーケティングに投資するでしょうし、それに伴いWeb動画は大きく拡大し、一方でテレビはより苦境に立たされる未来が訪れると予想しています。
(もちろんテレビ業界も手をこまねいているわけではないと思います)
動画作成ツールの発展・普及
もう1つの理由が「動画作成ツールの発展・普及」です。
これまで動画作成には、高性能なカメラやマイク、編集のためのパソコンが必須とされており、ハードルが高いと考えられていました。
この点についても、スマートフォンのアプリで簡単に動画作成、発信ができるようになることは確実です。
すでに10秒程度のショートムービーアプリとして「TikTok」は若者に普及していますし、vTuberを簡単に作成できるアプリも登場し始めています。
いつになるかはわかりませんが、動画作成・配信のキラーアプリが近いうちに登場し、それだけで今とは比べ物にならない多くの人が動画発信できるようになると思います。
不安要素
それはずばり「匿名性」の観点です。
ここに関しては自分自身も、「顔出しは怖い」と思っており、顔が出せないと編集が必要になり、気軽に配信するわけにはいきません。特に日本はそういったことを気にする文化なので、まずは世界でそういったムーブメントが起きた後に日本が追随する形になると予想しています。
おそらく、しばらくはアプリ上でアバター化して口の動きと連動するなどの技術がもっと進歩して、「匿名性」についてもクリアするのではないかと考えています。
ただ、長期で見ると「顔出し」できることは直接その人の価値につながりやすくなり、結果的に「生きたいように生きる」ことができるのではないかとも思います。
まとめ
次世代技術などを背景に、今後はWeb動画市場はもっと拡大し、発信者の裾野が広がっていくと思われます。また、その動きをいち早くキャッチし波に乗ろうとしているのがトップブロガーたちです。
我が子が10歳くらいになる頃には、5Gは当たり前になっているとすると、動画配信も溢れていることでしょう。プライバシーや技術的なことなど考えるべきことは山積みです。
引き続き自分には何ができるのか、考えてみたいと思います。
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*1:平日については調査日2日間の1日ごとに、ある情報行動を行った人の比率を求め、2日間の平均をとった数値である。休日については、調査日の比率。